出典
REI-NSB Japan Dataset
1. Overview———– This dataset provides modeled nighttime sky radiance across Japan. Unlike conventional Sky Qualit…

Reproduction of night sky brightness variations in urban areas of Japan caused by aerosols, artificial ground-based light, and surface reflectance
Light pollution has become an increasingly serious environmental problem, and quantitative assessment requires methods t…
メモ
1. 研究の目的とREI-NSBモデルの特徴
- 本研究は、日本の夜空の明るさ(NSB)を地域規模で定量的に評価するため、「REI-NSB(Regional Environment-Informed Night Sky Brightness)モデル」を開発したものである。
- 従来の地球規模モデル(Falchiらなど)では定数として扱われていたエアロゾル(大気中の微粒子)や地表面反射率といった「地域の環境情報の時空間的な変動」を放射伝達計算に組み込んでいる点が最大の強みである。
- 天頂方向の明るさだけでなく、動植物や人間が実際に経験する光環境の評価に適した「半球平均」の放射輝度を算出する。
2. 対象となる時間・条件
- モデルが推定する明るさは、「晴天で月明かりがない夜間(日没から2時間以降)」の平均的な状態を前提としている。
- 分析対象期間として、都市部の長期変動分析には2013年〜2023年、地上観測データとの検証には2018年夏〜2023年夏、先行研究との比較には2015年のデータを使用している。
3. 精度検証と比較の結果
- 先行研究(Falchiら, 2016年)との比較: 空間分布の相関は非常に高く(R=0.941)、都市部で明るく農村部で暗いというパターンは一致しているが、REI-NSBモデルの方が全体的に明るく推定する系統的なずれ(オフセット)がある。
- 環境省の地上観測データとの比較: Falchiらのモデルよりも日本の観測値に近い結果を示した。ただし、都市部などの明るい空では過大評価、農村部などの暗い空では過小評価となる傾向が残存している。郊外の空の明るさに対する誤差は比較的小さく、季節別では夏よりも冬の方がモデルの精度が高い。
4. モデルを用いた分析から得られた主な知見
- 2013年から2023年の11年間において、日本の主要7都市の夜空の明るさに有意な長期的増加(悪化)は確認されなかった。
- 一方で、COVID-19パンデミック期(2020年〜2021年)には、すべての主要都市で夜空の明るさが減少した。
- このパンデミック期の夜空の暗化は、地上の人工光排出量が減ったことだけでなく、経済活動の停滞に伴うエアロゾル(大気汚染物質)の減少により、光の大気中での散乱が減ったことの両方が影響していることが明らかになった。
