出典
田村和之、安藤徹(2018)「徳島の星空:定点観測による光害の時間的変化」,『鳴門教育大学研究紀要』33, p. 344-357
メモ(引用含む)
光街の原因は、街灯や店舗などで使用されている人工的な光が空中の微細なチリ(エアロゾル)に反射して空が明るくなっているからである(泉浦,2012)。
都市の光の影響で、都会では夜であっても雲が白く見えるのである。
メリット | デメリット | |
裸眼測定 NELM | 特殊な機械がいらない 誰でもできる | 個人の視力や体調に左右されるため、 客観性に欠ける |
SQM | NELMよりも誤差が少ない | 機器を購入する必要がある |
SQM
SQMとSQM-Lの違いは計測視野の違い
公式的な誤差は±0.1mag/arcsec^-2以内
mag/arcsec^-2とは、空の明るさの1平方秒あたりの等級
計測
つにが計測時に天頂近くになく、天候が晴れ、もしくは雲がほとんどないこと(雲量<3)が条件となる。
10分おきに複数回計測し、誤差を減らした。
月がSQM-Lの計測方向から20度以内にある場合は、月光による影響が大きいものの、20度以上、離れていれば、月光の影響がほとんどないことがわかっている(森ら,2013)
考察
天頂の暗度は天文薄明が終わった後でも継続的に変化していることがわかった。また、その変化の度合いについても、実に1.5-2.0mag/arcsec^-2と単純に「多少の」変化とは言い難い。
同一地点においても、時間的な光害の変化も無視できないことがわかってきた。
コメント、感想
季節の変化や、数年かけての調査など、より長期の研究も必要だろう。